千葉県立船橋北高校 三咲近郊の企業と高校生が出会い繋がる、地域密着型仕事ガイダンス

11月13日木曜日13時35分より、県立船橋北高校2学年進路ガイダンスが行われました。進路ガイダンスは、進学と就職のふたつの分野に分かれます。このうち就職ガイダンスの方をハイティーンズサポートちばが担当しました。若者支援を行っているNPOが高校の就職ガイダンスを企画する例はあまりないらしく、タウンページの記者も取材に見えていました。このガイダンスが通常の就職ガイダンスとどこが違うのかというと、参加される企業が全て三咲近郊の企業や事務所である点、進路の情報を得るだけでなく地域との繋がりを作ることも視野に入れている点です。
高校を卒業した就職者のおよそ4割が3年以内に離職している等、高校生の就労については様々な課題があります。本NPOではこれまで「このままでいいの? 高校生の就職『指導』」ワークショップ(意見交流会)を開催する等、高校生や若者の就労の現状について継続的に意見交換や検討を重ねてきました。今回のガイダンスでは、賃金や労働条件についての単なる情報収集ではなく、まず高校生が地域社会や企業と出会い、基盤となる繋がりを作る。同時に人と人とのやりとりを重ねることで、仕事への理解を深め、近い将来向き合うことになる社会生活を、少しずつ身近なものにしていく。親でも教員でもない、第3の大人である地域の社会人と、仕事についてやりとりを交わすことが、違った観点で自分を見つめ直すきっかけになる可能性があります。地域の企業のスタッフとの出会いは、機械的な企業紹介の枠を超えて、地域の一員として、一先輩として、高校生の本音に届くメッセージになるのではではないかと考えます。
13時40分から、企業と高校生との仕事説明&交流会。以下はそのスナップです。








14時50分からは工場見学。船橋北高校の道を挟んだところにある、株式会社小黒組の工場を見学に行きました。大勢の社員の方々が高校生達を出迎えてくれました。鉄骨を加工する様々な処理工程を見学、そしてその迫力は想像を超えました。いつもカフェ盤楽堂で冗談を言って笑って話しかけてくるスタッフの、作業工程を説明する凜とした立ち姿に驚いた生徒さんもいるはずです。人との繋がりで、カフェもガイダンスも成り立っています。




地域で活躍する「地域の先輩達」の温かさと励ましはカメラのファインダーを超えて伝わってきました。始まりの全体会では緊張して無表情に見えた生徒さんは、移動時間には笑顔になっていました。自分は地域の人達によって後押しされているんだという感覚を持ったのかもしれません。ひとりの生徒さんからこんな質問がされるのを聞きました。「この会社を選んだ理由はなんですか?」そしてその質問に、スタッフがご自分の体験をご自分の言葉で伝えるというやりとりは、企業の説明というよりは相談で、まるで生き方をともに考えているようでした。このようなやりとりの積み重ねが、社会に出ていく際の不安や迷いを乗り越えていく道しるべとなっていく気がしました。(HSちばスタッフ)
